2022年5月24日

2022年のIT導入補助金はパソコンも対象!購入する際に注意点あり

IT導入補助金に新しく、「デジタル化基盤導入枠」が加わりました。これにより、今まで補助の対象とされてこなかった、パソコン・タブレット・スマホなどの電子機器が、補助金を活用して購入できます。

ただし、申請には無視できない条件や注意点があります。

この記事では、2022年のIT導入補助金の概要や昨年との違い、パソコン等のハードウェアを購入する際の注意点などをご紹介します。

IT導入補助金の申請を検討している方は、参考にしてみてください。

2022年のIT導入補助金の概要

画像引用元:https://www.it-hojo.jp/

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者を対象に、ITツール導入の際の経費を一部補助する補助金です。毎年規程や条件が改定されるため、年度ごとに確認する必要があります。

今年(2022年)のIT導入補助金の概要は、以下のとおりです。

IT導入補助金の概要

■名称:IT導入補助金2022 通常枠

      IT導入補助金2022 デジタル化基盤導入枠

■対象者:中小企業・個人事業主

(従業員の人数による規定あり)

■申請期間

【通常枠】

第1次締切日:5月16日17:00

(交付決定日:6月16日)

第2次締切日:6月13日17:00

【デジタル化基盤導入枠】

第1次締切日:4月20日17:00

第2次締切日:5月16日17:00

第3次締切日:5月30日17:00

第4次締切日:6月13日17:00

■補助額

・通常枠A類型:30〜150万未満

・通常枠B類型:150〜450万以下

・デジタル化基盤導入枠:5〜350万

2021年のIT導入補助金との違い

2021年と2022年のIT導入補助金の大きな違いは4つあります。

2021年のIT導入補助金についてはこちら

特に「デジタル化基盤導入枠」が追加になったことで、対象経費やツールなどが大きく変わりました。ここでは、新しい「デジタル化基盤導入枠」に着目して解説していきます。

デジタル化基盤導入枠の新設

IT導入補助金公式HPを基に作成:https://www.it-hojo.jp/

昨年(2021年)は「通常枠」と「特別枠」の2枠でした。この「特別枠」に代わって新設されたのが「デジタル化基盤導入枠」です。

デジタル化基盤導入枠には、上の図の青枠「デジタル化基盤導入類型」と緑枠の「複数社連携IT導入類型」の2つの類型があります。

なかでも「複数社連携IT導入類型」は、チェーンなどの複数の中小企業が連携して、ITツールを導入し、生産性を図るものです。さらに連携をおこなう際のコーディネート費や、外部専門家からのサポートに関する謝金も補助の対象となります。

ハードウェア(パソコン・タブレットなど)も補助対象

前術したようにデジタル化基盤導入枠では、パソコン・タブレット・スマホなどのハードウェアの購入費も対象となりました。ITツールやテレワーク導入の際に費用を抑えることができます。

補助額は次の通りです。

■PCやタブレット・・・〜10万

■レジや券売機・・・〜20万

補助率はいずれも1/2(半分)

※10万円のタブレットを購入したら5万円の補助となる

クラウド利用料の対象が2年分に延長

ITツールやソフトウェアがクラウド型の月額払いの場合、最初の1年間のみが補助の対象でした。そのため補助金を最大限活用するとなると、昨年までは買い切りのソフトウェアが有効でした。しかし現在は、どこからでもアクセスできるクラウド型のソフトウェアが主流です。

このことから今年のIT導入補助金では、クラウド型ソフトウェアの対象経費を2年間分に延長。クラウド型でもコストを抑えて導入が可能となりました。ただし、これはデジタル化基盤導入枠にのみ適応され、通常枠の場合は昨年と同様1年間のみの補助になります。

会計ソフトなどに補助対象を特化

デジタル化基盤導入型の導入ツールは、以下の4点に特化して対象となっています。

・会計ソフト

・受発注ソフト

・決算ソフト

・ECソフト

政府が掲げるインボイス制度導入に向けて、それらに関わる会計ソフトなどの導入を促している背景があります。インボイス制度とは、2023年に導入される制度で、要件を満たした適格な請求書などを発行し、保存する制度です。

インボイス制度について詳しくはこちら

IT導入補助金で対象となる経費の事例

2022年のIT導入補助金では、対象経費の幅が広がりました。デジタル化基盤導入枠は、会計ソフトを始めとした4つのシステムに特化していますが、通常枠であれば、自社の課題に合ったシステムの導入が可能です。

ただし通常枠では、ハードウェアの購入経費は対象とならないため注意が必要です。

補助金の申請の前に自社の課題の洗い出しと、必要なITツールを検討し、適切な申請枠を選定することが大切です。実際どういったITツールが対象となるのか、具体例をいくつか挙げて解説します。

会計ソフト

会計業務は事業をおこなう上で欠かせない業務の1つです。

会計ソフトを導入することで、さまざまな会計業務に係る書類を作成できます。今のうちに会計業務の効率化をしておけば、政府が導入を進める「インボイス制度」にも対応ができるでしょう。

勤怠管理システム

勤怠管理システムもテレワークが進んでいる現代では、導入を検討すべきツールの1つです。現在でも、勤怠を紙で管理している中小企業は少なくありません。

社員や抱えるスタッフが多くなればなるほど、勤怠管理は煩雑化していきます。IT導入補助金を活用すれば、コストを抑えて導入できます。

ECサイト

ECサイトは、インターネット上でモノやサービスを販売できるウェブサイトのことを指します。IT導入補助金では、ECサイトも対象になります。

IT導入補助金で350万以上の大きな額で申請する場合は、無視できない条件がいくつかあります。その条件の1つがプロセス数です。プロセスとは、導入するツールの業務内容のことを指し、導入するITツールはそのプロセス(業務)を担うソフトである必要があります。

ECサイトはこのプロセス数において、受発注と決算のプロセスを含んでいるため、大きな補助金額で申請が可能です。

パソコン等を購入する際の注意点

今年度のIT導入補助金は、ハードウェアの購入経費も対象になりますが、注意すべき点があります。それは、単純にパソコンやタブレット単体のみを購入するだけでは対象にならないということです。

つまりITツールの導入が大前提で、あくまでそれに伴うパソコンやタブレットの電子機器が費用の対象になります。

プリンター、スキャナーなどの複合機や発券機なども対象ですが、ソフトの使用に役立つハードウェアであることが絶対条件となりますので、ご注意ください。

【ポイント】

・使用するITツールと一緒に申請する

・ソフトウェアに役立つハードウェアであること

IT導入補助金を活用して自社の課題を解決

今年度のIT導入補助金では、パソコンやタブレットが変えたり、クラウド料金が2年分に延長したりと、活用できる幅が大きく広がりました。ただし、申請枠や条件があるため規程を確認して申請しましょう。

IT導入補助金を活用すれば、通常であればコストのかかるITツールも費用を抑えて導入できます。

これを機会に、システムを導入して自社の課題解決を図るのはいかがでしょうか。IT導入補助金の申請は、IT導入補助事業者と共に進めていきます。

弊社株式会社アドソフトは、福岡県のIT導入支援事業者の1つです。

人材派遣業務特化の勤怠管理システムを備えたソフトウェアも提供しています。

IT導入補助金を活用したITツールの導入に興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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