2023年8月23日

IT導入補助金2023の後期スケジュールは?申請の流れを解説



IT導入補助金は、業務効率改善や生産性向上を目的としたITツールを導入する際に活用できる国の補助制度です。2023年のIT導入補助金の後期のスケジュールが発表されています。前年度に比べて、補助額の下限の引き下げや撤廃、クラウド利用料に関する変更が多少ありましたが、大きな変更点はありませんでした。

IT導入補助金2023の変更点やITツールについて詳しくはこちら>

本記事では、IT導入補助金2023の後期スケジュールについて申請枠別にご紹介。申請の流れや、申請する際のポイントも含めて解説します。

IT導入補助金2023の5つの申請枠の概要



画像引用元:https://it-shien.smrj.go.jp/

IT導入補助金には、目的に応じた5つの申請枠が設けられています。自社の経営課題とマッチする申請枠から、補助金を申請することが可能です。

IT導入補助金のスケジュールは、各申請枠によって異なります。まずは、それぞれの申請枠の概要をご紹介します。

通常枠



通常枠は、自社の課題に合ったITツールを導入し、業務効率化と売上向上をサポートする目的で申請できる申請枠です。例えばクラウド型勤怠管理システムや、顧客管理システムなどを導入して、業務の効率化を図るなどの場合に申請できます。

通常枠には、「通常枠A類型」と「通常枠B類型」があり、それぞれ補助額が異なります。A類型は5万円以上・150万円未満なのに対し、B類型は150万円以上・450万円以下と補助額に差があります。A類型は、より低価格なツールの導入にも活用でき、B類型は高価格なツールの導入に活用できます。

セキュリティ対策推進枠



セキュリティ対策推進枠は、サイバー攻撃などの潜在的なリスクを回避するための、セキュリティ向上支援を目的としています。「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に載っている、ネットワーク監視をメインとしたITツールから選定して申請します。補助額は5万円以上・100万円以下です。

デジタル化基盤導入枠



補助額及び補助率は、ソフトウェアとハードウェアによって異なるほか、導入するITツールが有する機能の数によっても異なります。

会計・受発注・決算・ECの機能が1つ以上ある場合は、補助率が3/4以内、補助額は下限なしの50万円以下。機能が2つ以上ある場合は、50万円以上・350万円以下となります。

ハードウェアの補助額は、PC・タブレットなどは10万円以下。レジ・券売機などは20万円以下と定められています。

デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)



デジタル化基盤導入枠のなかの、商流一括インボイス対応類型は、インボイス制度に対応した受発注システムに特化した申請枠です。

この申請枠の対象者は、取引関係における発注側(仕事を依頼する側)の企業になります。発注者がITツールを導入し、仕事を請け負う受注者に対してアカウントを発行し、利用してもらう場合にのみ適応となります。

補助額は下限なしの350万円以下ですが、アカウント数の割合をかけた金額で算出されます。

デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)



デジタル化基盤導入枠の複数社連携IT導入類型は、つながりのある複数の中小企業や小規模事業者が連携してITツールを導入し、DX化や生産性向上を図るための申請枠です。具体的な例としては、商工団体、まちづくり会社、観光地域づくり法人などが対象となります。

補助額は3,000万円以下。導入にともなう事務費や専門家費は、200万円以下です。

IT導入補助金2023のスケジュール




2023年のIT導入補助金は、スケジュールが前期と後期で分かれており、担当する事務局も異なります。前期は2023年7月31日で終了しています。

IT導入補助金の前期のスケジュールはこちら>

後期の申請は、8月1日から受付が開始されています。

ただしデジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス類型)とデジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)は、8月下旬から申請開始を予定しています。(詳細な日にちは未発表)

ここでは後期のスケジュールについて、申請枠別に紹介します。申請枠ごとに受付開始日や申請締切日をまとめました。

通常枠



通常枠の後期(5次〜7次)スケジュールは次のとおりです。

5次締切

締切日

2023/8/28(月)17:00まで

交付決定日

2023/10/12(木)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/3/29 (金) 17:00まで

6次締切

締切日

2023/10/2(月)17:00まで

交付決定日

2023/11/6 (月)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/4/30(火)17:00まで

7次締切

締切日

2023/10/30(月)17:00まで

交付決定日

2023/12/4(月)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/5/31(金)17:00まで



セキュリティ対策推進枠

セキュリティ対策推進枠の後期(5次〜7次)スケジュールは次のとおり。通常枠と同じ日程になります。

5次締切

締切日

2023/8/28(月)17:00まで

交付決定日

2023/10/12(木)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/3/29(金)17:00まで

6次締切

締切日

2023/10/2(月)17:00まで

交付決定日

2023/11/6 (月) 〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/4/30 (火) 17:00まで

7次締切

締切日

2023/10/30(月)17:00まで

交付決定日

2023/12/4(月) 〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/5/31(金)17:00まで


デジタル化基盤導入枠



デジタル化基盤導入枠の後期(7次〜12次)スケジュールは次のとおりです。

7次締切

締切日

2023/8/28(月)17:00まで

交付決定日

2023/10/12(木)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/3/29(金)17:00まで

8次締切

締切日

2023/9/11(月)17:00まで

交付決定日

2023/10/24(火)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/4/30(火)17:00まで

9次締切

締切日

2023/10/2(月)17:00まで

交付決定日

2023/11/6(月)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/4/30(火)17:00まで

10次締切

締切日

2023/10/16(月)17:00まで

交付決定日

2023/11/20(月) 〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/5/31(金)17:00まで

11次締切

締切日

2023/10/30(月)17:00まで

交付決定日

2023/12/4(月)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/5/31(金)17:00まで

12次締切

締切日

2023/11/13(月)17:00まで

交付決定日

2023/12/18(月)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/6/28(金)17:00まで



デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)



デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)の後期スケジュール(3次と4次)は次のとおりです。※受付開始は8月下旬予定

3次締切

締切日

2023/10/2(月)17:00まで

交付決定日

2023/11/6(月)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/4/30 (火) 17:00まで

4次締切

締切日

2023/10/30(月)17:00まで

交付決定日

2023/12/4(月) 〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/5/31(金)17:00まで



デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)



デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)の後期スケジュール(3次と4次)は次のとおりです。※受付開始は8月下旬予定

3次締切

締切日

2023/10/2(月)17:00まで

交付決定日

2023/11/16(木)〈予定〉

事業実施期間・実績報告期限

交付決定〜2024/5/31(金)17:00まで



IT導入補助金2023の申請の流れ




IT導入補助金の申請は、全てオンライン上でおこなわれます。申請にあたって、gBizIDプライムアカウントという、企業に割りふられるマイナンバーのようなものが必要になります。gBizIDを取得するには、必要書類を用意してDビズID運用センターに郵送しなければなりません。取得には時間を要するため、事前にgBizIDだけでも早めに取得しておきましょう。

詳しくはこちら>

IT導入補助金の申請の流れは、下記のとおりです。

1. 「SECURITY ACTION」の実施



情報セキュリティ対策に取り込むことを宣言する制度です。

宣言済みのgBizIDでないと申請ができません。

2. 「みらデジ経営チェック」の実施



みらデジというポータルサイトから、経営課題を把握するために「経営チェック」をおこないます。経営チェックがないと申請要件を満たせずに不採択となるため必ず申請前に実施しましょう。

3. IT導入支援事業者とITツールの選定



申請とITツール導入のサポートをしてくれるIT導入支援事業者を選定し、導入するITツールを決定します。

4. 交付申請書の作成と申請



IT導入支援事業者とともに交付申請書を作成し、IT導入支援事業者がオンラインで申請をおこないます。

5. 事務局より交付決定の通知



審査の後、採択されれば事務局より交付決定の通知が届きます。

6. 事業の実施(ITツールの導入や支払い)



交付決定日から事業を開始します。交付決定前にツールを導入したり、支払いをしてしまうと補助の対象外となるため必ず、交付決定後に事業を開始してください。

7. 実績報告と補助金交付



事業が完了したら、ツールを導入した証左となる書類を提出し、実績報告をおこないます。問題がなければ審査のあと、補助金が交付されます。補助金が交付されたあとも、事業実施効果報告を決められた期間内に提出する必要があります。IT導入支援事業者と確認しながら進めます。

IT導入補助金2023の申請のポイント



IT導入補助金には審査があり、申請がすべて採択されるものではありません。正しく申請ができるように、以下のポイントに押さえましょう。

IT導入支援事業者の選定



IT導入支援事業者は、審査のすえ支援事業者として事務局から認められている事業者です。申請において心強いパートナーとなり、補助金の採択にも大きく関わります。採択実績の多い支援事業者や、ITツールに詳しい事業者だとよりスムーズです。

支援事業者が導入したいITツールのベンダーである場合もあります。ITツールから支援事業者を探したり、エリアから探したりするのもよいでしょう。

IT導入支援事業者はこちらから検索できます。

登録されたITツールの選定



IT導入補助金は大変便利な補助制度ですが、すべてのツールが対象というわけではありません。事務局にITツールとして登録されたツールであることが前提です。登録されたITツールの中で、導入コストやランニングコスト、機能などもしっかりチェックしながら選定しましょう。

ITツールはこちらから検索できます。

ITツールと経営課題との整合性



登録されたITツールでも、自社の経営課題にそぐわないツールと判断された場合は、不採択となる場合があります。事業内容とまったく関係ないツールや、企業規模に合わない高額なITツールなどは、補助を受けられない可能性があるのでご注意ください。しっかり課題を明らかにしてから、適切なITツールを選定しましょう。

人材派遣業務でシステムを導入するならメッキー派遣管理



IT導入補助金は、後期スケジュールがすでにスタートしています。複数回にわたって申請の機会が設けられていますが、申請には事前の準備が欠かせません。IT導入補助金の活用を検討中の方は、早めにまずはgBizIDの取得や書類の作成を進めて、パートナーとなるIT導入支援事業者の選定をしてみてください。

弊社は、人材派遣業務に特化したソフト「メッキー派遣管理」のベンダーであり、福岡県のIT導入支援事業者の1つです。IT導入補助金を利用すれば、2年間のクラウド利用料が補助されます。人材派遣業務を効率化したい方、導入コストを抑えてITツールを活用していきたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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